本日も、『魂の施工』を実施して参りました。
ご利用者様は脳のご病気をなされ、目が思うようにみえないという方でした。ご家族の方のお話しでは2年前までは野球でピッチャーをやられていたほどのスポーツマン。突然のことに驚いてしまったそうです。
私の父もくも膜下出血を2度ほど手術をしている経験の持ち主なので、ご家族の方と施工前にそんな話で盛り上がってしまいました。
さて、魂の施工報告へ移ります。
本日の施工前に伺った時に、ご利用者様が良く手を輪割られる位置を再確認したいということから、施工予定箇所にはこのような黄色いテープを貼っておき、許可状が届くまでの間、日常動作の確認をしておいていただきました。
その結果、本当に都合のよい位置を前もって知ることができ、トイレ内では転倒が多い危険性があるので、両側の壁に手すりをL型に配置しました。
こうすることで、目の見えにくいご利用者様が安全に中で体を移動させることが可能になります。
続いては浴室扉です。浴室内部へ押して空けるタイプの開きドアが付いていましたが、なるべくすぐに中の壁を触って歩いていけるようにするために、折れ戸への変更となりました。
こうすることで、扉開口スペースは変わらずとも、すぐに浴槽の壁を触ることができ、容易にシャワー椅子などへたどり着くことが可能となります。
また、出入り口に縦型の手すりを配置したことで、扉を開ける時などにも転倒の恐れが軽減されます。
しかし、後付けで浴室扉を変更する場合は、浴室と脱衣室との兼ね合いから、どうしても多少の段差が生じてしまいます。今回のケースの場合は約3センチ、新たな枠を設置したことにより既存よりも高くなってしまいました。
すり足でしか移動できない方の場合には問題が生じやすい、施工後の危険ゾーンです。
しかしながら、ユニットバスの場合、このケースはどうしてもクリアすることが難しいとされています。
※扉交換だけの場合は既存のドア枠を残したまま施工しないと水漏れの恐れが生じます。また、ユニットのため、解体するというわけにも行かないことが多いと言うことです。)
最期は玄関の縦型手すり。あまり運動ができなくなってしまったご利用者様。足が少し弱くなられたようです。
玄関で靴を脱ぎ履きする時には腰をおろします。そこで、立ち上がる時や座る時の転倒を防止するためにこちらへの設置となりました。
恒例のご利用者様チェック! 『トイレがとっても使いやすくなったよ。ありがとう!』とおっしゃっていただけました。脱衣場につけた手すりも、以前入る時に転倒した経緯がお有りのようで、『この手すりは安心できるね!』とご家族ともに納得されていました。
本日も、安心・安全をお届けできたようです。また次回の施工も頑張るマン!